出産・子育てを経ても
キャリアを諦めずに済む会社に

私が大学卒業後に新卒で入社したのは、自動車部品や生活機器の大手メーカー。そこでは開発部に所属し、ガス機器の新製品開発に関連する耐久試験やヒートショック対策、ウォーターサーバーの開発などに携わっていました。この会社を就職先に選んだのは、途上国支援など社会貢献に積極的だったことが主な理由です。実際に私も発展途上国の子どもを支援するプロジェクトに参加しました。

こうした仕事にやりがいを感じていたため、長く続けたいと思っていたのですが、結婚を機に夫の出身地である長野県へ移住する話が持ち上がったのです。しかし、長野県には会社の拠点が存在せず、結婚生活との両立を考えた末に転職することを決めました。

私は仕事が好きなので移住後も働き続けたいと思い、すぐに転職活動をスタート。そこで出会ったのがKOAでした。KOAに転職を決めたのは、前職で開発系の仕事をしていたことや大学で学んだことが材料や化学系であったこと、さらに大学院卒でなくても研究職にチャレンジできる環境があったことです。KOAは学生時代から知っていましたが、実際に話を聞いて研究開発に注力している環境は魅力的に感じました。さらに女性技術者が積極的に採用され、出産・子育てを経てもキャリアを諦める必要がないという点も大きな後押しになりました。

大学卒では叶わないと諦めていた
研究職の道へ

「大学卒では叶わない」と一度は諦めていた研究職でしたが、KOAで挑戦できることはとてもありがたいことです。入社後にまず任されたのは「抵抗器の破壊メカニズム解明」に関する報告書の作成でした。この業務を任されたのは、当社の事業やモノづくりに関する広範な知識を養っていく意味もあったと今では思っています。KOAには専門的な知識やスキルを持つ社員はたくさんいますが、それぞれの部署でノウハウが点在しているという状況でした。そこで様々な部署へ出向き、社内の専門家に直接話を聞きながら、知識やノウハウを集約してメカニズムの分析を行い、報告書を作成しました。

その直後に私は産休に入ってしまい、実際に報告書が活用されているところを見ることはできていませんが、技術部門の新入社員向けに、技術職のテーマや技術職が「どう考え、何をすべきか」を学ぶための研修資料として活用されるという話を聞いています。

キャリア入社であり、しかも自分自身初めての研究職ということに最初は不安でしたが、専門知識の幅を広げていける研究職向けの研修体制があることに加えて、一人の先輩がメンターとなって一年間サポートしてくださったおかげで、すぐに溶け込むことができました。また、安心して与えられた業務を遂行できたのは、忙しい状況でも私の質問に嫌な顔一つせず答えていただける先輩がいたからだと思います。

入社して1年程で妊娠が分かり、嬉しい反面、申し訳なさも感じていたのですが、周りの上司・先輩・同僚に心から喜んでいただき、様々なことを気遣ってくださいました。荷物を持ってくださったり、寒い日には暖かい部屋で業務ができるように配慮くださったりと、サポートしていただいたことは紹介しきれないくらいにたくさんあります。

しかし、せっかく掴んだ研究職への道が産休・育休のために閉ざされてしまうのではないかという不安もありました。そのことを上司に相談すると、「復帰後に戻ってくる場所はそのままだし、キャリアももちろん大丈夫。それよりも赤ちゃんを育てることが一番の仕事だから頑張って」と温かいお言葉をいただき、この会社に入社して本当に良かったと心から思っています。

当社の制度はとても充実しており、育休は子どもが3歳になって初めての4月末まで取得可能で、復職後も時短勤務などの制度を利用して子育てと仕事を両立することができます。さらに育休中でも会社で定期健診や予防接種などが受けられるので、子どもを連れて会社へ行くこともあるのですが、私が健診や予防接種を受けている間に上司や先輩、同僚が子どもの面倒を見てくださるようなファミリー感のある温かさも私は大好きです。